アニマルラボ

   今回8/2にanimal laboに参加させていただき、大変有意義な研修となりました。今回のような生きた動物を使った研修に参加するのは初めての経験でした。 普段の病院での研修では、手術はたくさんありますが、なかなか自分の手で手術を行う機会というものは、限られた回数しかありません。 特に腹腔鏡下の手術に関しては、カメラを操作することで精いっぱいの状況です。今回のanimal laboでは腹腔鏡下の胆嚢摘出術を指導してもらいました。 腹腔鏡下手術は何度か見てきましたが、自分が執刀するという立場になるのは初めての経験でした。 まず、ポートの挿入の仕方から指導していただき、胆嚢摘出の手技へと進んでいきましたが、層の剥離の仕方や、膜の引き方など、普段先輩の先生方が何気なくやっていることが、思う様にできず、腹腔鏡下の手術はやはり難しいものだと再認識しました。
  また、一番感じたことは、腹腔鏡下手術に限ったことではないですが、外科の手術はチームで成り立っているということを改めて実感しました。カメラ、助手、執刀医の息がそろわないとスムーズな手術はできないと感じました。 今回の研修を通して、改めて手術が楽しいと思いました。また、ひとつひとつ丁寧に細かなことまで勉強する必要があると感じました。 このような貴重な機会を経験でき、この経験を研修に生かしていければと思います。また、このような機会があれば積極的に参加していこうと思いました。


  去る8月2日、アニマルラボに参加させていただきました。 アニマルラボってどのようなことをするのだろう?とあまりよく分かっていない中、朝早く小松空港から飛行機に乗り、川崎にあるラボに向かいました。 ラボで手術着に着替え、お茶を飲みながら準備が整うのを待っていると、ブタの鳴き声が聞こえてきました。 このブタさん達は手術を希望しているわけでもなく、これから何をされるのかも分からずにいるのかな、と複雑な想いで手術室に入りましたが、手術台の上のブタさんはすでに全身麻酔をかけられ、ドレープで覆われた状態だったので、少しだけほっとしました。
  手術室では3つのグループに分かれ、それぞれ一頭ずつブタの手術をすることになりました。私達のグループは初めに腹腔鏡のポートの穴を開けましたが、ここで初めて電気メスを持ちました。 カットって何?凝固って何?という状況の中、何とかポートを挿入し、まず胆摘をすることになり、私が術者を経験することとなりました。 今まで病院実習で手術見学は何回も行ってきましたが、腹腔鏡下手術でカメラを持ったことも無く、いきなり術者ということでとても緊張しました。 モニターを見ながら実際に自分の手を動かしてみると、距離感も取れず、どのように電気メスを動かしたら良いのかも分からず、なかなか剥離が進まなかったので、果たして胆嚢が取れる日は来るのだろうかと不安になりました。しかし、先生方に丁寧に粘り強くご指導いただき、心折れることなく何とか胆嚢を摘出することができました。 実際の胆嚢は思っていたよりも小さく、私が空けてしまったたくさんの穴でぼろぼろでしたが、初めて摘出した胆嚢は可愛く見えました。
  お昼休憩をはさみ、次は低位前方切除術(?)で初めてカメラ持ちをしました。 このカメラ持ちがまた難しく、なかなか術者の先生が見たいように動かすことができませんでした。文字通りカメラを持っているだけの状態で、先生は本当にやりづらかっただろうなと思います。 それでも、開腹をさせていただいたり、吻合器でファイヤー!させていただいたりと多くの手技を経験させていただきました。きちんと吻合できた腸管は感動ものでした。
  最後に、余った時間で縫合を教えていただきました。先生のお手本では簡単そうに見えてもいざ自分でやってみると針を持つことも難しく、また午前中の胆摘・午後のカメラ持ちで普段使わない筋肉を使ったせいか腕がぷるぷる震えてしまいましたが、どうにか針を通すまではできました。 このアニマルラボでは、ここには書ききれないくらい多くの手技を経験させていただきました。初めてのことばかりでしたが、1つ1つの手技に対してコツがあり、それを先生方に丁寧に教えていただき、とても貴重な、刺激的な経験となりこれからのモチベーションに繋がりました。 外科にはもともと興味を持っていましたが、外科ってやっぱり良いなと再確認できました。アニマルラボのお誘いをいただいた時、初めは参加を躊躇していましたが、参加して良かったと心から思います。このような機会をくださった先生方、関係者の方々、ブタさんには大変感謝しています。 本当にありがとうございました。



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