当教室では、2009年11月より腹腔鏡下膵手術の導入を検討し、その一環として2010年8月13日から8月22日まで
アメリカ合衆国ミネソタ州ロチェスター市のメイヨー・クリックに手術見学させていただきました。
メイヨークリニックは、USニューズ&ワールド・レポート誌の「全米の優れた病院」2007年版で、
2位にランクされた世界でも名だたる病院ですが、そこに世界でも一、二を争う腹腔鏡下膵手術の達人である外科の准教授
Dr.Kendrickが勤務しています。
今回、同院で腹腔鏡下膵頭十二指腸切除、腹腔鏡下膵体尾部切除、腹腔鏡下減量手術を実際に見学させていただきました。
開腹でも6時間以上かかる膵頭十二指腸切除術をDr.Kendrickは、3時間で完全鏡視下手術を行っていました。
また、手術の合間には、これまでのDr.Kendrickが行った手術のビデオから腹腔鏡下胃膵嚢胞吻合術、
完全腹腔鏡下門脈合併切除、膵頭十二指腸切除を貴重な講義とともに見せていただき多くのことを学ばさせていただきました。
最終日には、ホームパーティに招待していただき、手術手技について多くのディスカッションをさせていただくとともに楽しい時間を過ごしました。
連日朝7時から夜23時まで病院の手術室にいて、とても充実した手術見学をさせていただきました。この経験を生かして本年は、
腹腔鏡下膵体尾部切除術の導入に成功し、今後はさらなる適応拡大と、新たな術式に取り組んでいきたいと思っております。
このような機会をあたえていただいた皆様には、深く感謝しております。